9週

流産


結婚して半年、当時は主人方の祖父が終末期を迎えており何かとあわただしく生活していました。
そんな中妊娠発覚、初めての妊娠。
病院のエコーで小さな丸い胎嚢が確認され心から幸せな気持ちを感じました。
1週間後の検診で胎芽が確認されて次回は二週間後という事であっという間の二週間。
気が早いけど男の子かな?女の子かな?と無事に産まれてくる事だけしか頭にはありませんでした。 3回目の検診エコーを見ると動きかけている心臓のようなものが見えていましたがDrより週数にしては小さいので次週もう一度見せて欲しいと。 その時はただ小さめなだけなんだ、きっとすぐ追いついて次週は順調ですねって言ってもらえるんだと思っていました。 そんな思いとは裏腹に妊娠してからあった胸のはりが無くなったり、余っていた妊娠検査薬を使用すると反応が無くなっていたりと今思うと妊娠継続が厳しい状況にありました。 検診の朝うっすら出血していて大丈夫と心に言い聞かせながらの受診。 緊張しながら受けたエコーに映し出されたのは動いていたはずの心臓が止まっている大きくなっているはずが逆に小さくなってきている胎芽の様子でした。 その後は、Drより流産の説明と処置の為の検査の進め。 次の妊娠の為に少しでも早くお腹から出してあげた方がいいとのことでしたが頭が真っ白になり説明もうまく飲み込めず。 家族に説明するためにもいったん帰宅しましたが、その日のうちに出血が強くなり次の日手術であっという間のお別れになりました。 麻酔から覚めるとお腹の痛みと隣の診察室から聞こえてくるDrと妊婦さんの話が耳につき「私も予定日を聞きたかった」「元気な子を産みたかった」「どうして私なの」と感情が止まらなくなり涙がいつまでも止まりませんでした。 出来ればこの手に抱きたかった、顔を見たかった。 小さすぎたわが子には結局エコーでしかその姿を確認することしかできませんでしたが私の中でたしかに存在してくれた命に今でも感謝の気持ちがいっぱいです。