私は23歳の時に双子の男の赤ちゃんを死産で出産しました。
体重350g身長26cmの子と20g12cmの子でした。
双子の上には、お姉ちゃんがいて、家族みんな双子の誕生を楽しみにしていた矢先の事でした。
今まで私のおなかの中で元気に動いていたのが動かなくなったので病院に行ったら先生から「赤ちゃんが亡くなっています。明日、誘発分娩で生みましょう。」と言われました。
私は、ショックで診察室で泣き崩れてしまいました。
双子の妊娠が分かった時に先生から「あなたの妊娠は非常にまれな妊娠なので、おなかの中で亡くなったり、無事に生まれてきても障害が残る可能性が高いので覚悟はしておいてください。」と言われていたので、覚悟はしていましたが、やっぱり、悲しくて悲しくてしょうがありませんでした。
主人に、赤ちゃんの心音がなくなっていると伝えたら仕事を切り上げて急いで病院に来てくれました。主人は何も言わずに泣いている私を抱きしめていてくれました。何時間も何時間も何時間も泣いていました。ご飯も食べずただただ、泣いているだけでした。
次の日、誘発分娩で双子を出産しました。鳴き声もなく、わが子を見ることも、抱いてあげることもできませんでした。病室に戻ってからも泣いていました。
先生との話を終えた主人が病室に戻ってきて、こう言ってくれました。「すごくかわいい男の子だったよ。二人なかよくへその緒を結んで、寄り添って天国に行ったよ。きっと障害をもって生まれてきて親に苦労をかけてはいけないって思って二人なかよく天国に行ったんだよ。あの子たちは、おなかにいる時から親孝行してくれたんだな。やさしい子たちだな。」と。その言葉を聞いて私は少し楽になりました。
次の日、主人が夢の中で亡くなった子の名前を呼んでいたそうです。その時は、まだ名前も決めていなかったのに・・・。
私たちは、二人に竜希と瑞希と名前をつけました。
双子の遺体が納められている小さな小さな箱をギュッと抱きしめて最後のお別れをしました。
主人が火葬に行ってくれたのですが、遺骨も残らず私たちに残ったあの子たちの遺品はエコー写真だけでした。おかしい話だと思いませんか?何も残らないなんて。火葬場や病室にも聞きましたが、遺体が小さいので何ものこりませんのいってんばりでした。
あれから6年経った今でも、何で何も残せなかったんだろうという後悔の気持でいっぱいです。
次の年、男の子が生まれました。あの子たちの生まれ変わりです。あの子たちの分まで元気いっぱいの子です。うちの8歳の女の子と5歳の男の子は、あの子たちの存在をちゃんと知っています。お菓子を買うときは「これは、たっちゃんとみーくんの。」とか「たっちゃん、みーくんのとこ(お墓参り)行こうとか言います。
あの子たちは、今でも私たち家族と一緒に成長し生き続けています。
あの子たちは私たち家族の大切な大切な宝物です。
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